いたりあ

yokohama-kukan2011-05-26

成田空港から12時間ほど、私はとある空港に立っていた。



そこはマフィアの巣窟とも揶揄される土地と聞く。



現地時間において午後11時。
滑走路に降りて、すっかり闇に染まりきった一帯を見渡し、私は焦りを覚えた。
「早く宿に着かなくては・・・。」



その笑顔の裏に、何を隠しているか分からない白タクの客引き達をかわし、
市内へのプルマン(長距離バス)乗り場へと急いだ。



乗り場には先客が2人。
荷物を持っていないことから、おそらく彼等は空港関係者であろう。



20日分の装備を詰め込んだ、大袈裟な荷物を持った東洋人の私を、彼らは珍しがったのだろうか?
酒を飲みながらこちらを指差して、2人は現地語で話を始める。



言葉を知らない私に、彼らが何を言っているかは、二つしか推測できなかった。


ひとつは、どうやら私をインド人と勘違いしている事。


もうひとつは、私を侮蔑しているようである事。



しかしこれは、好都合であった。



下手に日本人と見られてしまった場合、さらには
ある程度の現金を所持していることを察知された場合、
彼らに何をされるか分からない。



乗り場には私と彼らの3人だけだったが、
どれだけ卑下してくれても構わない。
兎に角私はプルマンが到着するまで、彼らを黙殺した。



待つこと15分ほど。
2人の先客の関心が私から離れつつあったころ、プルマンが到着した。



ドアが開くと、憔悴し切った雰囲気のドライバーが顔を覗く。



ガイドブックで市内までの乗車料金を5.8ユーロと確認すると、
みすぼらしい財布を取り出し、そこから黙って6ユーロをプルマンの運転手に差し出す。



ドライバーは、やはり東洋人の私を珍しがるようなそぶりを見せ、6ユーロを受け取るとこう言った。






「チン○ガタッタ。」






「・・・えっ!?」



確かに、そう聞こえたのである。



いきなり、何の告白というであろうか?それとも、長旅で疲れた私の幻聴なのだろうか?



しかし、ドライバーが何と言ったのか確認する術を持たない私には、黙っているしかない。



その一言に戸惑いを隠せない私をよそ目に、ドライバーはコインケースを取り出し、
釣りの20セントを私に手渡す。



私が席に着くと、一つの合図も無く静かに、まるで闇に溶けてゆくかのごとくプルマンは発車した。






約30分ほどで、プルマンは目的地に到着した。
車内で停車場からホテルまでの道のりを何度も確認した私は、一直線にホテルへと急ぐ。



ホテルロビーまでは500メートルほどの距離しかなかったが、とても長く感じる。



やっとロビーに着き、ガイドブックを片手に、あまりにもぎこちない現地語でチェックインを
済ませ部屋に入ると、私は沈むようにベットに倒れた。



20日間に及ぶ旅の、まだ1日目だというのに、もう疲れきってしまっている。
「仕方ないさ、海外旅行二回目にして、初めての一人旅だもんな。」と、自分を慰めた。



深い眠りに着く前に、プルマンのドライバーの放った「あの一言」が気になり、
ガイドブック巻末の辞書を調べてみる。






そして、「お金の数え方」の項目をみて、やっと理解した。



私は、5.8ユーロをあの時ドライバーに手渡した。




5は現地語で「チンクエ」
8は現地語で「オット」
小数点は読まない。





あれは「チンクエオット」の空耳だったのだ。
もちろん、ドライバーのシチリア訛りも原因の一つなのだろうが・・・。








そう、此処はイタリア



ヴァチカンとサン・マリノを含めれば、日本の都道府県数と同じ
47もの世界遺産を抱く、超観光立国だ。




これは、とりあえず暇だからという理由で行われた、
シチリア島パレルモからミラノにかける20日間のイタリア旅行の、
グダグダな記録である。



記事は長文となる可能性があるため、
訪問したイタリアの主要都市1〜2つごとに分け、不定期連載する予定・・・。

と、ゆーわけで始めまして、
僕はwarawaradrinkと申します!


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つまらなくないブログを書こうと(虚偽の無い範囲で)頑張りますんで、


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