最強の男

【 -第49回- 2013年8月27日号】

今回のコラムは最強の男。
精神的な強さではなく、肉体的な強さ。最強の男についてです。

最も強い格闘技は何か?

これは、男子の永遠のテーマです。
極真空手、柔道、レスリング、ボクシング、キックボクシング、
総合格闘技そして相撲など、数えきれないほどの格闘技があがってきます。

しかし、私は、どの格闘技が強い、というより、強い人が強い。
と思っています。

どの格闘技も基本はルールの中で戦っています。
ルールの違う格闘技同士では強さの比較ができない。
でも、強い人間はルールの枠を超えて強い。
そこに、男のロマンがあります(笑)。

今まで、私が直接見た中で、最強だと思っているのは、元横綱武蔵丸です。
六本木のグランドハイアットホテルのエレベーターの扉が開いたら、そこに武蔵丸が立っていました。
人というより、岩でした。
当然、体の大きさも普通ではありませんが、服の上からでも体の頑丈さが伝わってきました。

例えば、野球バットで殴られても、バットの方が折れてしまいそうな雰囲気がありました。

アントニオ猪木の顔の大きさや藤波辰巳の胸板の厚さにも相当驚きましたが、武蔵丸は別次元です。

そして、先日、広尾の日本食レストランに入ったところ、奥の席に浴衣姿の力士3名が食事をしていました。

そのうちの一人が横綱白鵬です。

最強の男、武蔵丸と白鵬。どっちが強いか。
もちろん相撲での強さではありません。人間として強さです。
もう、食事どころではありませんでした。

結論から言うと、白鵬です。
白鵬は武蔵丸のような体の強さとは反対に柔らかさを感じました。
どんな衝撃でも吸収してしまいそうな、柔らかさです。

剛より柔。硬く強いものは、一定以上の衝撃で壊れてしまいます。

白鵬の柔らかさは、硬さの周りにすべての衝撃から守ることができる、柔らかな鎧を身につけているようでした。

角界に入った時、白鵬は小さく痩せた少年だったそうです。

元々大きな少年が稽古をしたのではなく、小さくて痩せていた少年が大きな力士相手に稽古をしていたのですから、自ずと力がつきます。
そして、その小さな少年が体も大きくなったのですから、鬼に金棒です。

バスケットのマイケル・ジョーダンの素晴らしい跳躍力は彼が高校生までそれほど身長が高くなく、それを補うために高身長の選手に負けないような跳躍力を身につけるような努力をし、そして、成長後まさに“神”になってしまったという話を聞いた事を思い出しました。

また、横綱白鵬は常に、にこやかに食事をし、帰り際に、目があったところ、
軽く会釈してくれるほど礼儀正しい、最強の男でした。

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