インテリアの関心向上

【 -第15回- 2012年4月23日号】


ここ10年ほどでしょうか、日本人の自分の部屋、自分の家へのインテリアに対する関心が非常に高くなってきているように感じます。

書店に行けば、専門的な書籍や雑誌、コンビニでもインテリア雑誌を買う事ができます。

当然、インテリアにも流行があります。例えば、フローリングの色も、ある時代は濃い目の色、またある時代には明るい色とトレンドがありました。

20年ほど前には、なんちゃってアメリカン調の外壁や玄関横で7人の小人達がお出迎えしてくれる家も多くありました。

ところが、最近は大きなトレンドはありますが、それぞれ個性が多様化してきているように感じます。
これも、インテリアへの関心が高くなったからこそ、だと思います。

私たちへのリフォームのご相談も、「ホテルのように」「新品を古めかしく加工して」「怪しい雰囲気で」「自然素材を多く使用して」などとお客さまにより様々なご要望があります。

実際、日本人のインテリアへの関心が上がった事に比例して、素材などのメーカーの品揃えも驚くほど多くなりました。
特に水廻りの設備品。
浴室、洗面台など10年前には考えられないくらい、きれいにデザインされたものがあります。

自分の好みのインテリアを作ることができる環境が整ってきたわけですから、いつか、その時がきたら自分仕様の住まいを作ってほしいと思います。

そこで、その時のための第一歩として、まずは、自分の好みをより明確化させておくべきです。
例えば、雑誌などに気になるインテリアが載っていたら、スクラップしておく。
また、何か一つ気に入った家具があれば、その家具が似合う空間を想像するなど、日々、自分が好きなものを集めて、そこから好みをはっきりさせることがおすすめです。

私も自宅をリフォームする際には「好きな空間スクラップブック」を作って、好みをはっきりさせました。

ただし、ちょっと厄介なのは、時の経過とともに好きなインテリアが変わってくる事です。
リフォームした時は満足しても、飽きてきたり、ちょっと変えてみたくなってきます。
結局、また、少しずつリフォームをしたり、家具を変えています。

また、私は映画の中に登場する空間からも刺激を受けています。
「ゲーム」でのマイケル・ダグラスの自宅からはゴージャスさを。
「10日間で男を上手にフル方法」のマシュー・マコノヒーの部屋からは独身男性のインテリアを。
「レイヤー・ケーキ」では登場するすべてのインテリアからクールさを。
70年代や80年代初頭の映画、例えば、「評決」のポール・ニューマンの部屋からは枯れたシンプルさを。
挙げだしたらキリがないくらい、映画の中のインテリアは参考になります。

ちなみに、現在のところ、リビングは「インセプション」の渡辺謙の自宅、寝室は「狂気の桜」の原田芳雄の寝室が気になっています。

結局、私は「和+洋」。和の素材で洋テイストに、洋の素材で和テイストが好みのようです。
日本人が見たら「和?洋?」はっきりしない。
でも外国人が見れば、「THE和」の感じでしょうか。

日本人離れした「ミス・ユニバース日本代表」と言ったところでしょうか。
外国人から見れば、まさに日本人ですが、私たちからみると国際規格みたいな感じです。

自分の気に入った空間で生活する満足感は想像以上です。
すでに快適な空間を手にしている人は、少しずつ改良して、いっそう素敵な空間を、そしてこれからの人は、その時のための準備をすることをおすすめします。


追記・・・・・
このコラムを書いた時から8年が経過しました。
8年前の書店のインテリアコーナーは、高級住宅からDIY系部屋の雑誌までがたくさん並んでいました。

それが、今は住宅系の雑誌は人気ないそうです。
売れていないと、某住宅雑誌の編集者も泣いていました。

ところがですね、住宅専門系ではない、一般おしゃれ雑誌が「心地のいい部屋」の特集などを組んでいます。
それは、インテリアだけでなく、そこに暮らす人にまでスポットを当てています。
もちろん、私も見入ってしまいます。

そこで、紹介されているセンス良く暮らしている人たちは、リフォームを最小限に抑えて、経年劣化はそのままに、ありのままの暮らしを楽しんでいるようです。
例えば、ちょっと上質な調味料や食料品を棚にそっと置く。
お気に入りの食器をあえて見せるように収納する。
といったようにインテリアだけに特化するわけでなく、リアルな生活スタイルがインテリアに投影されています。

以前、アメリカ人ご夫婦のご自宅に伺った時に感じた「上質な生活」を感じるインテリアがまさにそのようなインテリアでした。

8年間で変化?進化?しましたね。

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