いつかやらかしそうで怖い

【 -第118回- 2016年6月27日号】


私の子供時代は、毎日外で遊んで、いつもどこかに擦り傷がありました。
私の親もいい加減なもんですから、擦り傷を作って家に戻っても「唾でもつけて治しな」で終わりです。
昔から親の言う事を聞く、良い子でしたから、「唾で消毒して、擦り傷を治したもんです」(笑)

そんな良い子の楽しみは、擦り傷でできた、かさぶたを剥がすこと。
実は、かさぶたを剥がす行為は、高度な観察眼と推測力、忍耐力、行動力が必要です。
傷口がふさがれるように、2〜3日経つとかさぶたができ始めます。
でき始めのかさぶたは柔らかく、繊細です。
まだ、傷口の痛みも感じます。
その後、かさぶたが固まってきます。
固まってきたかさぶたの内側、傷口の回復を想像しながら、かさぶたを剥がすタイミングをはかります。
傷口の回復を確信し、いよいよ、かさぶたを剥がします。

「どこから剥がすか、少しずつ剥がすか、いっきに剥がすか」などを見極めながら、男らしく、思い切り良く剥がします。
剥がした後の新しい皮膚にまたも唾をつけて、軽くさすります。
これで、擦り傷が完治です。
小学生の頃は、こんな、かさぶた剥がしが、私の一番の楽しみでした。

という事で、今回のコラムは何が言いたいか、と言うと

大人になった、今、
カツラを剥がしたい!

みえみえ、浮き浮きのカツラをしれっとかぶっている男性を見かけると、衝動的にカツラを剥がしたくなるんです。

精神衛生上良くないので、毎朝のフジテレビの情報番組は見ません。
いや、正確には「見れない」と言ったほうがいいくらい、ドキドキしてしまいます。

そのくらい、カツラを剥がしたくなる時があります。
きっとこれは、子供の頃の「かさぶた剥がし」から繋がっていると勝手に解釈しています。

そんなモヤモヤした日々を過ごしていながら、不定期に行っている「夜のクラブ活動」の場で、ホステスさんが、「昨日大変な事が起きたのよ」と超ビックなネタをブチ込んできました。

あるテーブルで、悲鳴があがったそうです。
何事かと見ると、そこのテーブルにはカツラが落ちている。
ある禿げた男性が呆然と座っている。

そのテーブルにいた若いホステスさんがお客さんのカツラを剥がしてしまったのです。
どう見ても、誰がみてもカツラをかぶっているのがわかるお客様、このお客様は接待される立場だったそうです。
そんな接待の場で突然、若いホステスさんが、カツラを剥がしてしまった。

お店にとって、大事件発生です。
もちろん大騒ぎになり、男性マネージャー達が土下座してお詫びしたそうです。

カツラを剥がすという行為は理屈じゃないんです、衝動的にやってしまったのでしょう。
私にはこの若いホステスさんの気持ちが痛い程わかります。

今の私の心境を正直にお話しますと、この若いホステスの話を聞いて、本当によかったと思っています。

「カツラを剥がす」という行為は人生をも変えてしまうかもしれないような危険な行為です。

「カツラを剥がす」とは「自尊心を剥がす」行為です。

剥がす衝動が起きそうな時は、修羅場になったクラブ話を思い出すようにします。

こんな気持ちわかってくれますか、笑。

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