詐欺師たち

【 -第193回- 2019年6月1日号】



皆さん、新聞を読んでますか?
私はいまだに毎朝5時に自宅に新聞が届く、昭和的な生活を継続しています。
日本経済新聞を購読しているのですが、紙面でなくweb版でもいいかなぁとも思うのですが、やはり、新聞くらいは紙で読みたいと紙面派で通しております。

その日経新聞ですが、最近の日曜日版は、カルチャー、ファッション、フードなど女性ファッション誌のような写真と記事が毎週7面くらい掲載されています。
正直、私たち50歳オーバーの居酒屋で部下に昔の武勇伝を語っているような世代を日経新聞は切り捨てにかかっていると思えるくらい、かなり〝意識高い系〝の特集記事を毎回掲載しています。

それで、5月12日に大変興味をひく記事がありましたので、ちょっと抜粋します。

「化ける「天才」詐欺師が着る虚像」
アンナ・デルビーをご存知だろうか。
またの名を「ソーホーのペテン師」。米ニューヨークの上流階級では、ドイツの資産家の跡取り娘として通っていた。
実際はロシア人で28歳の彼女は銀行やホテルの支配人、友人らを次々とだまし、およそ27万5000ドル(約3000万円)の詐欺を働いたとされる。
彼女は周囲に、自分はケルン出身のアート投資家で、パークアベニューに会員制クラブを開設するつもりだと話していた。
パーカーとスニーカーを身につけ、無邪気な天使のような顔たちで「セリーヌ」の黒縁メガネをオタク風にかけていた。
はたからは高級ホテルを転々としながら流行のレストランで食事をする、気負いのない「ご令嬢」に見えたそうだ。

一部省略

彼女が才覚を発揮したのは、大金持ちにありがちな無頓着さを装った見かけだった。
髪やまつ毛の手入れには大金をかけながら、服装は用心深く地味にしていた。
「肩の力の抜けたぜいたくさを体現していた」という。
緻密に計算した格好で、人々をだまして見せたのだ。

一部省略

2017年にカリブ海の島で「ファイアー・フェスティバル」を開催すると偽り、インチキ音楽祭のチケットを売りさばいたビリー・マクファーランドという男は、野球帽にTシャツを着て、どや顔を浮かべながら、投資家から合計2600万ドルをだまし取った。

一部省略

さらに注目を集めたのがエリザベス・ホームズ(35)だ。
画期的な血液検査技術を開発したとして投資家、医師、患者をだました容疑で裁判にかけられている米セラノスの創業者である。
科学技術界の一匹オオカミを装ったホームズは深紅の口紅を塗り、スティーブ・ジョブズ風のタートルネックを着て、偽のバリトンボイスで話した。
緻密に研究されたベンチャー企業スタイルだ。

以上、掲載されていた記事を所々抜粋してみましたが、はっきりと言えることは、金持ちに見える装いが変わったということです。
最後のエリザベス・ホームズにカモにされた人たちは裕福な年配男性たちということです。
年齢に関係なく、今や仕立てのよい服を着ている人より、Tシャツ、デニム、スニーカー姿がお金持ちに見えて、信用されてしまうこともある。

昨年、関内の飲食店のカウンターで隣に座った、上手にスポーツウエアをミックスさせたオシャレな男性がヤ○ザだと、お店のマスターに教えられたことがありました。
ビックリです。やはり、一目で職業がわかるような装いや態度をとってもらわないと困ります。

装うという行為は、自分がどう見られたいかを表現する一つの手段ですが、彼女たちは装いによって100%偽りの自分を表現できていたのですね。
自分の見せ方も見られ方もわかっている。

そのセルフプロデュース力を煎じて飲ませてもらいたいと思っております。

最初に登場した「ソーホーのペテン師」。
彼女は法廷では、パーカーではなく、サンローランのブラウスなどブランドずくめの格好で出廷したそうです。

この生まれ変わった姿で、ソーホーのペテン師は「魅惑的な若き詐欺師」というイメージを構築し、すでに米テレビ界の大物が彼女の一連の物語の権利を買い取っており、彼女は将来一財産築くかもしれない。ということです。

呆れるを通り越して、尊敬してしまいます(笑)

記事でも、彼らの詐欺行為を読むとその厚かましさ、大胆さ、途方もない意志にちょっとした尊敬の念を覚えると、ライターのジョー・エリソンも書いています。




追記・・・・・
今、私自身が今回の登場人物たちとは比較にならない小さな詐欺に、フリマM社を通した売買で遭遇しています。
恰好のコラムネタとなりそうです。
決着次第、メルマガで配信しようと考えています。

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