リセットボタン

【 -第142回- 2017年6月5日号】




知人の娘さんが就活中です。
売手市場とは言うものの、希望する会社に内定をもらうのは、やはり大変みたいです。
私たちバブル世代からの就活アドバイスなど、まったく役に立ちません。
「また、おとぎ話してる」
と思われるだけです。

そんな知人の奥さんは元CA。昭和的に言えば元スチュワーデスでした。
奥さんは就活中の娘さんに「CAはいいわよ。CAになれば、過去は関係なくなるから」と航空会社への就活を勧めているそうです。

「過去が関係ない?」

詳しく聞くと、どこの学校を卒業したとか、どんな生活をして育ったとか、CAになった時から、リセットされて、○○航空のCAの肩書きだけが一人歩きするそうです。
皆が勝手に、頭がいいとか、英語がベラベラだとか、育ちがいいとか思い込んでくれるから、黙って、笑っていれば、物事がうまくいく事が多かったそうです。

特に奥さんが勤務していた当時、国内大手航空会社のCAはある種の特権階級扱いがあったと、笑って話していました。
たぶん、今の女子アナみたいな感じですかね。

確かに普通はどんな有名な会社に就職しても、○○大学卒とか付いて回ると思うのですが、昔のCAは、学歴・経歴など関係なく、今、飛行機に乗っていることだけが大事だった。

奥さんいわく
「昔のCAはリセットボタンだったのよ」
名言はちまたに溢れています。

奥さんは、学生時代に勉強せず、志望大学に合格できない自分を責めたり、コンプレックスがあったそうですが、CAになってリセットボタンを押して、それ以降、考え方や生活が変わったそうです。

「人生のリセットボタン」があるってスゴい事だと思いませんか。

現在から未来にかけて、ボタンを押せば切換えられる。

人生とまではいかなくても、毎日の生活の中でもリセットボタンがあれば、楽な気持ちで過ごせるかもしれません。
しかし、何がリセットボタンになるかは自分で探すしかない。

例えば、お酒やスイーツなどの食べ物、読書や運動などの身近なものがすでにリセットボタンになっているかもしれません。

お部屋の模様替え、家具を変える、食器を変える、または引越しをする。
インテリアや不動産に関することもリセットボタンになるかもしれません。

私は20歳代に5回引っ越しました。
見知らぬ土地に住むと街、人、すべてが新しくなった気がします。
その時に、ボタン押したのだと意識していれば、違う自分をつくる事もできたかもしれませんが、たいした自覚もなく過ごしていました。
リセットボタンは自分で気づいてこそ、ですね。

ドラえもんがいなくても、リセットボタンはありますね。




追記・・・・・
コロナ禍において、CAは厳しい職業になりました。
現役CAが量販電気店やドラックストアに出向しているとニュースになっています。
登場した元CAの奥さんの時代からCAの世間的な立場もだいぶ変わりました。

リセットボタンも時とともに変わります。
やはり、リセットボタンは外的より内的にもっていた方がいいですね。

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