【 -第185回- 2019年2月12日号】
車で移動中にラジオを聴いていると、世界のプリマドンナ・オペラ歌手の中丸三千繒さんがワインについて語っていました。
昔からほんとうにワインが好きで、パリにお住まいの時にはその時の稼ぎはほとんどワインに使ったなど、ワイン愛についてお話していました。
なにせバブル世代なもんで、このような豪快な話が好きです。
すぐに食い付いてしまいます。
「全盛期には一晩でボトル5本空けました」ですって!
もう大好きです。
きっと中丸さんですから1本何十万円もするようなワインでしょう。
それを5本です。
そんな豪快話の後に「おいしくワインを飲むために運動を欠かしません、肝臓への負担も軽減できますし」「日々の運動のほかにスキー、スクーバ・ダイビングなどもします」
というような話になりました。
さすが世界のプリマドンナ!
体調管理に気を使い、好きなワインをよりおいしく飲むために努力する姿勢に、カッコいいと思ったのですが。
いや、ちょっと待て
すこし、考えろ!と。
そもそも一晩でワイン5本空けて体調管理ってなんだ?
おいしく飲むために運動ってなんだ?
何かおかしくないか?
ワインってずるくないか?
ワインっていうお酒にだまされていないか?
例えば「大好きなタバコを一晩で5箱吸いました」「おいしくタバコを吸うために運動しています」
ワインをタバコに置き換えると、ほとんどの人は「この人何言ってんだ!体に悪いことして体調管理だの、おいしさのために努力するなんて」と思うはずです。
大まかに言えば、ワインだろうがタバコだろうが、なんでも過度にとれば体にいい訳がありません。どっちにしても体に負担がかかるのに、ずるいだろう。ワイン!
それで、私は何が言いたいかと言いますと、
「俺もワインになりたい!」ということです。
ワイン的なポジションの人っていますよね。
この人なら、大概のことを許されて、信頼感がある。
もっと言うと、存在自体に間違いがないような人です
あなた「どぶろくみたいね」と言われるより「ワインみたいな人ね」と言われるほうが、うれしいですよね。
そして、一口にワインと言ってもヴィンテージワインのように高価なものから、カジュアルに飲めるものまで幅広くあります。
そう考えて、人に置き換えてもワイン的なずるさはいろいろな人にあてはまるはずです。
フルーティーで軽さがあって親しみやすい中にも渋みがあるワイン的なずるさを備えた人になりたいと思ったのです。
もちろん、ワインにはない、どぶろくのカッコよさもありますよね!
追記・・・・・
カジュアルなワインのような人を想像したのですが、思い当たる人がいました。
所ジョージさん
多少キツイことを言っても、笑ってすまされ、飄々とした風貌で嫌味らしさがまったくない、老若男女に愛されるキャラです。
真似しようと思っても、真似できない人ですよね。
日本一違和感のない金髪姿のおじさんでもあります。