カフェ巡り

【 -第250回- 2021年9月6日号】





最近カフェ巡りをしています。 とは言っても、リアル巡りではなくSNS巡りです。

コロナ禍において、実際のお店を訪れるのは難しいです。
緊急事態宣言下ですし、不要不急の外出を控えなくてはなりません。

ところが、SNSで巡れば、世界中どこのカフェも覗くことができます。

そもそも、味に鈍感なタチです。
リアルにカフェ巡りをしても、味比べとかできません。
だから、カフェのデザインや内装をチェックしながら、お店のコンセプトを想像して楽しむ。 そんな感じで満足しています。

コロナ禍以前から日本はカフェブームでした。
サードウエーブなんて言って、清澄白河のカフェに長蛇の列ができたりしました。
スターバリスタも誕生して、「バリスタチャンピオンのお店」なんて言われる、一時やたらと見かけた「カットチャンピオンのお店」を掲げる理髪店状態にならないか心配したくらいです。

そして、日本だけでなく、ニューヨークでも台北でもバンコクでも、どこに行っても新しいカフェがどんどんオープンしていました。

例えば、ニューヨークのカフェの男性バリスタは、どこに行っても木こりのような髭で顔半分が覆われたイケメンばかりです。
内装も本物の素材(天然石や無垢の木など)を使用して、建築単価の高さが一目でわかります。 さまざまなコンセプトのカフェが多くあるというより、ニューヨークカルチャーに基づいたデザインで本物の素材で内装を仕上げる。
そんな王道的なカフェが多いように思います。

台北のカフェは、良くも悪くも日本のカフェに影響されている印象です。
小洒落たカフェでは、日本の雑誌「casa」や「BRUTUS」などマガジンハウス社のおしゃれ系雑誌が置かれていたりします。
日本統治時代の建物をリノベーションし、レトロ×モダンな雰囲気のカフェなど個人的に惹かれるカフェもあり、数的な勢いでは日本を超えている感があります。

バンコクのカフェの内装は、ちょっと前までは暑い国特有の「やっつけ感」満載な感じでした。
ところが、最近は立地を生かした特徴のあるお店が多くなってきた印象があります。
だから、SNSでカフェ巡りをしても、圧倒的に楽しいのはタイのカフェです。
都会、森林の中、ビーチなど街や自然を生かしたカフェが多くあります。
リヤカーを改造したような路上カフェなんかもあります。
体にまとわりつくような湿度を想像し、いい意味での雑多な雰囲気が、味付けになって、どのカフェもタイらしさを感じてしまいます。

   また、物販のお店ばかりだったバンコク・チャトチャックのウィークエンドマーケット内にもカフェが増えています。
行くと必ず立ち寄るカフェは、カフェに興味がある現地のお客さんがいつもいます。
さながら、バリスタ養成所です。
フィルターもこだわりの日本製を使い、前回訪れた際には抹茶を取り入れた新商品を開発中でした。
味覚に対する興味や向上心も爆上げしています。

台北やバンコクのカフェに行って思うのは、個人が勝負してオープンしているようなカフェが多いということ。
もちろん、日本の飲食店業界でも多くが個人資本で開業しています。
しかし、いつも感じてしまうのは日本の個人資本のお店は、コンセプト、内装があまりにチープなことです。(大手資本もチープ感漂う内装のお店がたくさんありますが、笑)
SNSでカフェ巡りをしていると、個人で開業するからこそ、尖ったコンセプト、デザイン、内装工事ができるのではないかと考えてしまいます。

どうでしょうか。
来年にはリアル巡りができるのでしょうか。
その時を楽しみにSNS巡りします。




追記・・・・・
一周回って、「やっぱり純喫茶落ちつくよね」ってなっています。

センターパートで分けた髪型のシュッとしたイケメンがカップを口元にあてている。
日本のカフェを紹介しているインスタグラムは、そんなんばっかです。
京都の純喫茶「六曜社」でビニール貼りのソファーに座りスポーツ新聞を読みながら、濃すぎるコーヒーをすする。
やっぱりこっちです。

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