余白を残す

【 -第212回- 2020年3月7日号】





先日、YouTubeを開くと、びっくりするようなオススメがありました。
昔の研ナオコのインタビュー映像です。

研ナオコって知ってますかねぇ?
70年代中盤から後半に活躍したコメディアンと言うか、歌手です。
私の記憶だと、80年代以降はコメディアンのみです。

研ナオコが自身の歌について話しています。
すみません。「さん」付けなしで書きます。
初期の頃の、「あばよ」「かもめはかもめ」など中島みゆき作詞・作曲の歌について話しているのですが、実際の歌の映像もあって、初めて真剣に研ナオコの歌を聴いたのですが、ムチャクチャ上手いのです。
もうビックリです。

それで、バカ殿と一緒にコントをしていた姫がすごいことを言っているのです。


「歌はね、テクニックを使って、上手く歌うと、聴く人たちは感動してくれないの」

「私上手いでしょ」って歌っても「上手ですね」で終わり。

「テクニックで歌うと人は離れるの」

「その先に感動はないの」

「何事も余白(隙)が大切なの」 その余白の部分を聞く人たち自身で満たして、感動するのよ。人の感情が入り込む隙を作るのよ。



これがプロフェッショナル!

ちょっと、私自身で付け足したような部分もありますが、だいたいこんなことを言っていました。

「余白(隙)が大事」

一流だからプロフェッショナルだから言える言葉ですね。

相手の感情や思考が入る部分を残す。
これは、相手をリスペクトしていることでもあると思います。
相手をそして相手の気持ちを信用している。
そして、余白に相手の思いが入って100%になる。


研ナオコ、本物ですね。

私も「余白を与えられる」人になりたいです。

それにしても、YouTube凄い!
オレ以上にオレのことをわかっているかもしれない,,,,,,,,。




追記・・・・・
日経新聞「私の履歴書」で俳優山崎努さんは連載の中で、
理想とする演技は「素人に見えるくらいにうまい」と書いています。
作家の山口瞳さんもある映画の感想文で「役者のうまいのに驚嘆する。全員がうまい。全員が素人にみえるくらいにうまい。つまり、役になりきっている」と記したそうです。

技術、思考、経験を深く追求した先は、なんでもない平凡な在り様にたどりつく。
本物とはそういうものですよね。

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