第26回テーマ  【 建築中の写真 】

-2022年2月8日 第530号 掲載-

住宅を設計し竣工お引き渡しまでに
撮影する写真は実に多く、その流れと種類を
今回ご紹介させていただきます。

最初に、敷地が決まると敷地【調査撮影】になります。
敷地条件を探るのに、 道路から敷地 敷地からの眺め ドローン空撮
隣地の建物窓の位置なども360度カメラでも撮影する場合もあります。

次に【資料撮影】 お客様との打合せ、手持ちの家具や
ご希望資料などを撮影し、メモ的な使い方も含め写真データを
まとめていきます。

そして、工事前の地鎮祭【記念写真】です。
神主さんと建主さんや工事関係者での集合写真など撮影します。

工事がはじまりますと【工事写真】設計通りの寸法でつくられているか
見えなくなってしま部分の記録から、報告書の写真まで
黒板に日付を入れて各所の記録写真を撮影していきます。

職人さんが撮影したり、現場監督者や
瑕疵保険会社の検査員も撮影したりします。

最近では、工事現場に防犯カメラを設置する場合もあり
そちらも記録データも【防犯撮影】として撮影されています。
近所で事件が起きると、データの提出をお願いされることもあります。

いよいよ建物が完成しましたら、
新しい何も物のない状態での建物の記録として【竣工写真】を撮影します。
竣工写真は建築専門のカメラマンに依頼することもありますが
その理由の一つとして、一般的なカメラで建物を撮影すると
極端に言うと魚眼みたいに形が開いて撮れますが
プロに頼むと柱はすべて垂直に補正された写真が出来上がります。

最近では、このタイミングで家族写真も一緒にカメラマンさんに
お願いされる方もいらっしゃいます。

このように、住宅ができるまでには
設計者や工事関係者など実に多くの者が
撮影し記録しています。

後日のアフターや数十年してからの
リフォーム相談などで写真資料を開けてみると
記録写真は、懐かしい【思い出写真】となっています。