第57回テーマ 【 曲線丸が好き 】
-2023年5月22日 第593号-
ここ数年、インテリア雑誌などみていると
室内ドアで、上部が丸い形状が採用されている例を
良く見かける様になった気がします。
私の記憶では、20年くらい前ですと
インテリアリノベーションでは
このタイプの形状のドアがあると
撤去して四角スクエアに造り替えたり
細部にわたり曲線よりもシンプルな
角を好まれた人が、主流だった様に思います。
ただ、最近よく見かけるようになったといえ
まったく昔と同じではなく、ドア枠はなくして
曲線がシンプルに見えるが、最近の特徴です。
当時は、コンクリートを得意な建築家などは
壁などの角の部分をピンカドと呼ぶ
角を面トリ(角を少し斜め)しないのを
好む方も多った気がします。
私は、すべてが四角や直線ではなく
一部に、曲線があるのをおすすめします。
例えば、廊下が直角に曲がるのであれば
その部分を丸くしたり、床の間の下がり壁を
丸くしたりと、いろいろなところに
ほんの少し曲線を加えられます。
すでに直線や四角に囲まれた部屋で
いまさら丸くできない場合でも
例えば、住まいの中に中心を丸いテーブルを
置くことで、家の中心を創り出すこともできます。
丸いテーブルでは、そのまわりに置かれる椅子も
多少ずれて置かれていても気にならなく
人がテーブルの周りをグルっと廻れることで
回遊動線も創り出すこともできるのが
おすすめの理由です。
住宅の中ではありますが
現在の相撲の土俵のように
四角の中に丸がある方が自然な感じがしますし
古来の中国などでは、丸は天。四角は台地。
などと考え方もあるようです。
直線や四角は、規律があり信頼性や安定感もありますが
そのような中に円や楕円は、始まりと終わりのない形という
神秘的な部分が持ち合わせれていますので
そんなところも、今の時代に再びあってきた気もします。
空間に、ほんの少し曲線お試しください。
今日は、曲線丸が好きなお話しでした。
ご参考になれば幸いです。
