第81回テーマ 【 民藝と建築の関係 】

2024年5月27日 第641号 掲載

最近また、新聞や雑誌などで
民藝をテーマにしたものを
見受けられます。

現在、世田谷美術館では6月30日まで
『美は暮らしの中にある 民藝』展が
開催されていて、足を運んでみようと
思っております。
https://mingei-kurashi.exhibit.jp/

雑誌では、宝島社より
『民藝のある暮らし』ムック5/24
発売されています。

暮らしのなかに「民芸」を求める人が
多くなったのか

手提げのついた籠をエコバックにしている方
食事のうつわも、日本の焼き物の手びねりや
黒い鉄瓶でお茶を入れたりと

名もなき庶民が生み出してきた工芸品が
風土に根ざした生活、暮らし方は
家にいる滞在時間が増えた影響なのか

民藝という、いわゆるアート作品の様な
美術品や鑑賞のための工藝品にはない
使われることを前提にした
健康的な美とも表現されてきた世界。

建築では、どうでしょうか
ハウスメーカーがつくる
工業製品化された家と対局には
民藝と同様に、自然素材を用いたり
地域の伝統技術を取り入れた
職人のこだわりや手ざわりが感じられる
デザインを好む方も増えています。

素材や作り手に思いを寄せる
いま改めて必要とされ、暮らしに
身近なものとなりつつあります。

衣・食・住 は生きて行く中で
非常にシンプルで、奥深いテーマであり
見直すことも、今大切におもいます。

民藝と建築、デザイン哲学
素材選び、地域文化の尊重
機能性と美の融合という観点から
非常に密接なものであることを
改めて意識し考えていきたいと思います。

世田谷美術館、久しぶりに
行ってみます。