松任谷由実ことユーミン作曲の「海をみていた午後」
このマンションから数件先にあるレストラン・ドルフィンで生まれた名曲である。
その歌詞にもあるように晴れた日には遠く三浦岬・東京湾を一望できる、ドルフィンと同じ景色を贅沢にも独り占めできるのが、この「YAMATE BLUFF 138」である。
マンション北側となるエントランスは、広大な「根岸森林公園」と向かいあわせとなる。
江戸時代期、東洋一の規模を誇り、日本ではじめての洋式競馬が開催された競馬場としてのルーツを持ち、戦後、米軍によってゴルフ場などにも利用されたのちに公園として整備され、現在に至る。
現在でも、その名残である旧競馬場一棟馬見所、3つの古いエレベーター塔が森の上から顔を覗かせている。
歴史あるこの公園がいわば、プライベートガーデンのような贅沢さ。
景観・環境の点からもみても、紛れもない高立地である。
そんな眺めと閑静な住環境に魅せられ、此処を永住の地に…と、移り住む人々は跡を絶たない。
バブル景気の真っ只中、1989年に誕生した当マンション。150㎡超の価値ある8部屋限定のプレミアムな邸宅。
最上階はペントハウスになっている。
エレベーターの扉が開くと内廊下の先に並ぶのは各階二部屋の贅沢なつくり。
8つの住戸は全てが南を向いており、前述のとおり、南側からは東京湾、反対北側は緑豊かな森林公園を望む。
居住者インタビュー 2022年10月 居住20年以上 B様
「元々は外国人向けの賃貸住宅だった」
今回interviewを快諾して下さった、こちらにお住まいのB様からこのマンションの歴史を聞くことができた。
天井や扉は大きく造られており、室内廊下やキッチンのゆとりがその歴史を物語る。
購入当初の入居時には、バスルームやレストルームが2つ用意されていたそうだ。
最初は分譲ではなく一棟での販売募集であったという。
当時のオーナーの資金状況もあり、そののち一部屋づつの分譲へ。
かねてより山手の地、特に森林公園近くでの住居を探されていたB様は、そのタイミングでYAMATE BLUFF 138の一部屋を購入。
若い頃より“住宅好き”のB様は、これまでにも横浜・東京とさまざまな街に自宅をかまえてきた。
そんなB様が、もう20年以上も、此処ブラフ138で暮らされている。
ヴィンテージマンションと成ってゆくのに、重要なファクターである維持・管理。このブラフ138も管理会社は何度か代わっている。
これまでも都度、住民同士で維持・管理についての話し合いは行われてきた。
ここでも全8戸というのがいい方向へ働いているのだろう。
同じマンションに住む人々が、自分達の住まいについて、同じような考えを持っているのであれば、マンション全体での決断は早い。
それを裏付けるように、こういった“憧れのマンション”は、住民同士のコミュニケーションがしっかりと、しかし、よい距離感で形成されていることが多い。
「何かあったときには本当に心強い」B様は嬉しそうにそう話してくれた。
月日とともに、ただ古くなっていくのではなく、ヴィンテージマンションへと熟成されていくのには「そこに住む人々が同じような価値観を持っている」という事も、一つ大事な要素なのかもしれない。
エントランスロビーにさりげなく飾られた絵画やソファセット。
そのひとつひとつが、此処に住むことを楽しんでいると感じさせるのだ。